先日栃木県の産地視察に行って参りました。この企画は(株)とちぎ農産物マーケティング協会主催にて開催され、昨年12月に第1回目を実施して今回第２回目の開催になりました。今回の視察先は栃木県の南部に位置する下都賀地区の4か所の生産地に伺いました。まず初めに伺ったのは栃木県が全国に誇るトマトの生産者、舛田さんのトマトハウスでした。当日この冬一番の寒さでしたが、ハウス内は暑いくらいでした。特に舛田さんのハウスは高軒ハウスによるハイワイヤー栽培の為、越冬作型により長期収穫が出来るのだそうです。しかし当日は例年になく寒さが厳しく、トマトになかなか色、糖度がのらず大変苦労されておられるとの事でした。そんな中試食したトマト「マイロック」は糖度が12度も有り酸味の中にも甘みのある味わいで、とっても美味しかったです。ただやはり冬場のハウス温度維持の為の暖房費は想像以上でした。

また、2件目の視察先であります、全国収穫量第1位の「とちおとめ」の生産者大出さんのハウスでは、土づくりからこだわり、肥料は有機質、また天敵を導入 し減化学農薬栽培に取り組み、食味の向上はもとより、より安全ないちご栽培を実践しておられました。トマト同様ハウス内の温度は日中28度設定、夜は25 度設定にし、11月～5月末日まで京浜、東北市場に出荷されているそうです。ハウス内で試食させて戴いたとちおとめ最高の食味でした。やはりさくらんぼの 佐藤錦同様、適度な酸味を残しつつ甘みを備える味の芸術品ですね。

そして次に訪れたブルームきゅうりの生産者藤沼さんのハウスでは、最初にブルームきゅうりとブルームレスきゅうりの違いの説明を戴き、なぜこのブルーム きゅうりにこだわるかを教えて戴きました。最近では市場の大半はブルームレスきゅうりしか目にしないですね。実際にハウス内でもぎって試食させて戴きまし たが、ブルームきゅうりは果皮が柔らかく果肉の硬度差が少なくとってもきゅうり本来のみずみずしさと風味が味わえました。でも青臭さはほとんど感じません でした。久しぶりに本物のきゅうりに出会えた気分でした。

最後に訪れたのは、ちぢみほうれんそうの生産者の大越さんの畑でした。冷たい風の吹き抜ける中、その寒さに当たりほうれんそうが自ら寒さを防ぐために養分 をため込む「寒じめ」により甘みが強いのが特徴です。品質維持にこだわり、出荷時期を12月～2月に限定し、12月は糖度8度以上、1～2月は糖度10度 以上のもののみ出荷されているそうです。大越さんいわく、加熱時間は短く味付けも控えめの調理がほうれんそう本来の味を楽しめるとの事でした。 ただ出荷時にちぢみほうれんそうの収穫は本当に大変だそうです。何しろ葉が地面に這うように生育しているので、熟練の方でも通常のほうれんそうの倍以上か かるようです。でもこのちぢみほうれんそうを食べたら病み付きになるくらい美味しいですよ。私自身この視察で一番の驚きと感動がこのちぢみほうれんそうで した。是非この季節のみの味わいをホテルでも提供していきたいと思います。 当日の視察模様を先日NHKで放映したそうですが、見るのを忘れてしまいました。見られた方おられましたか?

是非皆さんも、埼玉県さいたま市から車で1時間程でグルメの食材王国栃木路に出会えますので、お出かけしてみてはいかがですか!! そしてパレスホテル大宮では2012年3月～4月末日の期間昨年に続き栃木路フェアをホテル館内レストランにて実施致しますので是非お立ち寄り下さい。 2月18日(土)には栃木路フェアプレイベントを午前11時より午後3時頃までホテル1階及び2階にて開催致します。当日はとちおとめ苺の即売会も予定し ておりますので、沢山の方のご来場をお待ち致しております。尚、とちおとめ苺の即売会は予定数量売り切れ次第終了になりますのでご了承下さい。